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トコヤ・ロード / No.35 林 朋彦
¥1,400
「東海道中床屋ぞめき」に続く第2作。 前作の、東海道沿いの床屋という地域しばりはなくし、知人の紹介やSNSの情報、以前の旅先で見かけた店の再訪など、林氏が日本全国の床屋を自由に訪れ、写真におさめている。 時折登場する店主と、鉄道やガンダムなどと言った彼らの趣味が伺える店の内観が興味深い。 ---------------------------------------------- (林氏のコメントより抜粋) 知人やネットで得た情報を基に、青森から福岡までの、昭和を感じる床屋や、個性的な床屋を訪れたシリーズ。 カラー写真92点掲載 A5判 1400円
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東海道中床屋ぞめき / No.35 林 朋彦
¥1,400
林氏が、東海道にある床屋を撮り歩きながらおさめた写真集。 ページをめくっていると、ああ、あるある~車で通った時こういう外観の床屋さん見かけた!と、既視感を覚える店ばかりだ。 理髪店なので鏡と椅子は必ずあるが、それ以外にもとにかくその店の飾り物がこれでもか!と押し寄せてくる。カレンダー、時計、人形、ポスター、賞状、ランプ、トロフィー、招き猫などなど。色鮮やかで雑多な印象なのだが、不思議と秩序がある。これは新しいジャンルのインテリアなのではないかとさえ思う。 写真に人はあまり登場しないが、そこで商売を営む店主と、客の気配が感じられる。 ---------------------------------------------- (林氏のコメントより抜粋) 東海道を日本橋から京都まで、昭和を感じる床屋さんを歩きながら探して撮影したシリーズです。 写真集「東海道中床屋ぞめき」には、2012年5月から2014年12月まで日本橋から京都までを探し歩いて撮った床屋さん86軒の中から、92枚の写真が収められています。一軒一軒が個性的な床屋さん、みなそれぞれ長い年月を経て店主の好みに染まって行った姿は、まるで王国のようでもあります。 --中略-- ご存知かとは思いますが、「ぞめき」とは「ヒヤカス」ことであり、文字通り東海道をブラブラしながら、気に入った床屋さんをヒヤカスようにして撮り歩いてきました。 まだ撮ってからそんなに経ってはいないのですが、3軒の店舗が取り壊されたようです。撮った写真を送ったら非常に喜んで頂き、改めて写真で記録することの必要性を感じています。 また、この写真集を見て、記録以上のモノを感じて頂ければ幸いです。 ---------------------------------------------- カラー写真92点掲載 A5判 1400円
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Iceland / No.23 藤川 すみれ
¥1,300
どこまでも広がる荒涼とした大地。 温泉からたちこめる水蒸気。 ごつごつとした岩。へばりつくように咲く草花。 アイスランドと聞いて、浮かんでくるのはそんなイメージだ。 まぎれもなく地球上の国なのだが、どこか遠い惑星のような、そんな場所。 このzineの前半はまさしくアイスランドらしい写真が続くが、後半になると少し印象が変わる。 人々が暮らす家の屋根、窓から差し込む光、花びんに生けられた花。 最果ての異国の地にも、そこに暮らす人々がいる。 圧倒的な自然と、そこに暮らす人々。 どちらの気配も感じられる一冊だ。 ---------------------------------------------------------- 『白い、白い日』 私はアイスランドを旅しながら、昔読んだ詩集のタイトルを思い出していた。 冬、車窓からの景色は白い雪景色がどこまでもつづいていた。冬の日照時間はとても短い。夕暮れのような朝焼けを見て朝が夜に変わってしまった!と驚いた。 二度目に訪れた時は夏で、手袋がしたいほど寒かったけど至る所で見つける光の当たった花たちがとても綺麗だったのを覚えている。 私はこの国の壮大な滝や空や氷、温泉や霧や蒸気といった自然のものに完璧に圧倒され、すっぽりとのみこまれた。 人間もやがては自然に還っていくだろうことを考えながら、不思議と美しさや孤独を感じた。 A5版縦、48ページ 1300円
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旅と山と、vol.1 / No.0 saorin
¥800
旅と山の写真案内サイト「畔の窓」のアナログ版小冊子「旅と山と、」です。 畔の窓→http://mado.fotori.net/ vol.1はロカ岬/リスボン/木曽駒ヶ岳特集。 「畔の窓」で紹介しているコラムや写真はもちろんのこと、ロカ岬につながるポルトガルのリスボンの街のあれこれや、今日の山ごはん、手ぬぐいコレクション、心の山小屋など、旅と山好きな人にぜひ手に取ってもらいたいシリーズです。 写真集としても、読み物としても楽しめます。 1枚1枚プリントして手で折ってから中綴じしています。中にトレーシングペーパーを挟むなど、手づくりならではの遊び心もプラスしています。 B6サイズ/38p 「旅と山と、」その他の号はこちら https://honbafotori.thebase.in/categories/3114195
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きらめきの記憶 / No.8 金子美香
¥1,500
SOLD OUT
まず表紙の色鮮やかさに目を奪われた。 よさこいを踊る演者たちの衣装はどれも派手で艶やかだ。衣装だけでなく、ダイナミックな体の動きや、はじけんばかりの笑顔など、金子氏がシャッターを切ったどの写真からも、踊り手たちのエネルギッシュな様が伝わってくる。 「きらめきの記憶」というタイトルにふさわしく、表紙からも、本文のページからも、よさこいのエネルギーが目に迫ってくる作品だ。 ---------------------------------------------------------- よさこいが好きだ。 みんなの笑顔とエネルギッシュなパフォーマンスに元気を貰ってきた。 楽しかったよさこいの日々を思い出す。 いつかまた会える日を願って。 A5版縦、72ページ 1,500円
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a fine line / No.0 saorin
¥2,200
写真企画室ホトリで2020年10月に開催のsaorinの個展「a fine line」に合わせて制作した写真集。 10年ほど前に一度私家版写真集としてまとめたテーマを改めて再編集し、写真展を開催した。(~2020/10/25まで開催中) 厚紙を貼りつけ、背の部分には銀の箔押しでタイトルをあしらっており、クールかつスタイリッシュな装丁に仕上げている。 過去に制作したバージョンの装丁はハードカバータイプで、表紙に採用された写真も今回制作した版とは異なる。 作品紹介の代わりに、saorin写真展「a fine line」のステートメント文を一部抜粋して掲載する。 ------------------------------------- a fine line(=紙一重)は10年ほど前に一度、私家版写真集としてまとめたテーマだ。 その頃、私がカメラを向けてついシャッターを切ってしまう被写体は、 自分でもなぜこんなものに惹かれるのかわからないものばかりだった。 見方を変えればおもしろいとも言えるが、一般的にはやや気持ち悪いとされるもの、 おそらく不快に思われるであろうものも少なからずあった。 それでも、私が撮ったそれらは、自分の中では実は美しいのかもしれない、 そもそも美しさと汚さは同じようなものなのかもしれない。そう思っていた。 ---- 一部省略 ---- この世界はなんと理不尽で不条理なのだろう。 そして同時に、なんと不可解で美しいのだろう。 何か目に見えない力が、矛盾をはらむ要素をあえてこの世に放っているようだ。 私はこの世の、不条理な醜さと同時に、そこはかとない美しさをとらえたくて、 写真を撮っているのかもしれない。 これから私は一体何年生きるのか。 もしかしたら1年後命を落とすかもしれないし、10年かもしれないし、 人生100年時代を文字通り全うするかもしれない。 その時まで写真を撮り続けるかどうかはわからないが、 少なくとも、美しいものも汚いものも、すばらしいものもみにくいものも全て、 抱き合わせながら生きていくのだろうと思う。 A5縦型 72ページ 2,200円
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Домой -シベリア鉄道- / No.27 小池貴之 (Kino Koike)
¥1,500
SOLD OUT
ルーニィ247ファインアーツで2020年9月に開催された同氏の個展「Домой -シベリア鉄道-」に合わせて制作・販売されたzine。 「街と体温 – 香港」と同じく、ライカのレンズにモノクロフィルムを詰めて撮影されたこれらの写真たち。個展では、丁寧に手焼きされたプリントで、額に美しくおさめられていた。 zineなのだから、プリントはもちろん外部印刷なのだろうが、それにしても黒というか、墨の濃淡が美しい。表紙の、シベリア鉄道のどこかの駅で薄暗い時間帯に撮られた写真なのだろう、ぼんやりとした線路にたちこめる霧と、そこに浮かび上がる駅員らしいシルエット。この絶妙な墨色のさじ加減は、小池氏の写真のなせるわざなのだと思う。 百聞は一見に如かず。あとは実際に手に取って見てもらうとして、冒頭のステートメントの文章を掲載しておく。 ------------------------------------- 「ダモイ」。旅の途中、私は何度もこの言葉を聞き、少しドキッとしていた。 シベリアに抑留された人たちが聞いたという言葉だったからだ。 日本とロシアの間には戦争の記憶や領土問題など今もお互いの関係に隔たりがある。 北海道で育った私はそれを強く感じていた。 未知の国ロシアを知りたい。その好奇心からシベリア鉄道で旅をすることにした。 ウラジオストク~モスクワまでの約9000km の区間を何度も乗り降りし、車内の人たちと話し、人や景色を撮った。出稼ぎ労働者、エンジニア、軍人、商人、旅人、様々な人と仕事や文化、政治、歴史などをグーグル翻訳越しに語り合った。彼らは饒舌で気さくで自由に話す。ロシアは閉鎖的という私の想像はひと昔前のステレオタイプだったのだろう。 「Домой(ダモイ)」。これは故郷や家庭、帰るということを意味する言葉だ。親しくなると彼らはその言葉を多用し、自慢の風景や家族や友人の写真を嬉しそうに見せてくる。君のことも知りたいと根掘り葉ほり聞いてくるのも微笑ましい。鉱山の労働を終えて実家へ帰る途中の男は言った。 「この鉄道があるから故郷へ帰ることができる。家族に会うことができる。君にも会えた。故郷を見せたい。」 遠くから来た私を分け隔てなく受け入れ知ろうとする彼らの姿に感動した。 気がつくと、私と彼らの間にある汚れた窓は取り払われていた。 A4変型 21×21cm 32ページ 1,500円
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イコンタとコニカ / No.33 MINEO YOSHIDA
¥1,500
SOLD OUT
YOSHIDA氏の祖父の遺品であるイコンタというカメラと、父の遺品であるコニカのフィルムで撮った写真を一冊にまとめたzine。 これはきっと、YOSHIDA氏は自分のために作った一冊なのだろうと思う。 最後のページに登場する、お父上が撮られたお手本のモノクロ写真が、なんとも切ない。 ------------------------------- 祖父の遺品のイコンタというカメラ。 戦時中、戦場で記録写真を撮っていたらしいけど、見せてもらったことはない。 祖父から戦争の話を聞いたことは一度もなかった。僕だけではなく、誰にも一度も話さなかったらしい。 そんな祖父が亡くなる前日、モルヒネの副作用からか、祖父は戦争の話ばかりしていた。みんな涙が止まらなかった。 そんな祖父の残したイコンタというカメラ。 父はこのカメラで祖父の墓を撮っていた。 父がこのカメラで撮った写真はおそらくこの1枚だけ。 その後、僕は一度だけこのカメラを借りて娘のピアノの発表会の写真を撮った。 父が使い方を教えてくれた。その時撮った写真の中で成功したのは父がお手本で撮った1枚だけ。 その他はすべて失敗。ピンボケと露出ミスばかり。 久々に父が凄いと思った。 そしてそのイコンタというカメラ。 先日、父の遺品となって僕の手元にやってきた。 イコンタと一緒に置いてあった、Konicaの160PSというフィルム。 2004年で期限切れのカラーフィルムだ。 父が祖父の墓の写真を撮った時に一緒に買ったフィルムだろう。 僕はこのフィルムをイコンタに詰めた。 そして、父が暮らした家の近所を軸に、僕の友達と母と兄を撮ってみた。 フィルム一本で1枚の超長い写真。 ------------------------------- 20×20cm 21ページ 1,500円
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TOKYO COLOR CHROME / No.33 MINEO YOSHIDA
¥1,500
モノクロームではなく、カラークローム。タイトルの通り、随所に色を感じる作品だ。ISSUE001の撮影地は渋谷、銀座、池袋。映り込みと多重露光を駆使し、YOSHIDA氏の独特のカラー・アイで東京の街がカラフルに削り取られている。記憶の波が押し寄せてくるような、力強さを持ったzine。 ISSUE001ということは、続編が出るのだろうか。期待したい。 18×24cm 72ページ 1,500円
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COEXIST / No.33 MINEO YOSHIDA
¥1,500
COEXIST = 共に存在するということ 粒状感という言葉がよくモノクロ写真で取り沙汰されるが、YOSHIDA氏の作品はまさにそれだ。冒頭はサングラスに映り込む街並みの写真から始まり、コントラストの高い、強烈なモノクロの写真に圧倒される。 最初は海、雪、草原や木などといった自然界の被写体が続き、ページをめくっていくと鉄塔や電信柱、ビル、駅、居酒屋、看板などといった人間社会の象徴的な被写体とが次々とあらわれる。これらは一見アンバランスなようでいて、タイトルをもう一度見ると、実は釣り合いが取れているということに納得する。この両者は言い換えれば相反する存在だが、それでもこの地球上に共に存在しているものたちだということだ。自然と人工、もしかしたらカラー写真だと違和感があるページ組かもしれないが、YOSHIDA氏の力強いモノクロ写真がそれらをうまくまとめ上げている。 19.5×13.5cm 80ページ 1,500円
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夢を見る島 / No.31 Youko Sakurai
¥2,000
冒頭のこの文章がなければ、表紙から受ける印象は全く違っていた。 「船で遭難し流れ着いた島からはなぜか出られず、 その謎を解きながら冒険していく昔遊んだゲームのタイトル。 旅行に来た人を迎えたり見送ったり、 そのゲームの島に住む住民と簡単には出られないこの島に住む自分の生活を重ねた。」 この文章がもし最初に差し込まれていなければ、どこかの南の島で過ごしたひと夏の思い出や、作者の日常が気負いなく綴られた一冊だ。けれども、この一文の効果は絶大だ。この島からは出られない住民たちと自分たちの生活を重ねる。青い海と空。鮮やかな南国の花々、果物。さんさんと降り注ぐ太陽の光。それら島の記憶と隣り合わせとなる、散らばるおもちゃ、片付かない洗濯物。日々の生活からは簡単には出られないという心理的圧迫感という名のスパイスで、別々の場所で過ごす時間がうまく混ぜ合わせて料理されている。 最後のページにはさまれたしおりにはこう綴られている。 ------------------------------- そこが現実である事を忘れさせるような場所 美しい海に雄大な自然、夢のような場所にも住人がいて生活をしている。見慣れない景色は新鮮に見えるが、どこに住んでいても楽しみはあるし悩みは尽きないし良い事も悪い事も起きる。それはあなたのいる場所とはさほど変わりはない。側から見れば羨ましい場所、あなたのいるそこも誰かにとって羨ましい場所かもしれない。よそから見える日々は素敵で羨ましい。 A5サイズ 22ページ 2,000円
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隣のメロンは甘い / No.31 Youko Sakurai
¥1,000
斜め上を行ったタイトルと、表紙のメロンを真っ二つに割ったデザインにまずやられる。とてもセンスがある人なのだろう。これはまさしく、zineらしいzineだと思う。 ------------------------------- 透明で綺麗な海の写真をSNSで見た友達に「勝ち組だね」と言われた。彼女の言う勝ち組の台所では週に1回しか来ない宅急便で届けられたメロンが2日で腐り、生臭い異臭を放った。 いつだって隣の芝は青い。 ------------------------------- この冒頭に添えられているステートメント、というかコメント、というか。これもよい。読んだあとにどういう感情が浮かんだのか、どう処理すればよいかわからない、何とも言えない感じがよい。 zineのページをめくると、おそらくフィルムカメラで撮られた夏の思い出なのだろうが、昔懐かしいデジタルの日付が入っているのと、時折差し込まれるシュールなシーンが合わさり、よりこの1冊の魅力が際立っている。 A5サイズ 22ページ 1,000円
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vampire / No.26 yuka
¥600
夕暮れの空が青に色を変える頃 孤独な青年がいた 血を欲する定めに抗い 今宵もヒトとしてのセカイに憧れを抱く 彼は人を愛しすぎたのだ ------------------------------------- さまよっている。 自らの姿を隠しながら、それでも人を恋しく思いながら、彼は人の世界をさまよっている。 一人の青年が人の世界に憧れ、人を求め、人と出逢う。そして・・・ ポートレート作品がストーリー仕立てで展開されるzine。 A6縦 48ページ 600円
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panoramountain / No.0 saorin
¥2,000
SOLD OUT
山に登って絶景を目にすると、その大展望をパノラマ写真で撮ることが多々あるのですが、その細長い形状で何とも扱いづらく、SNSでも日の目を見ることがほぼありません。 そんなかわいそうな(笑)パノラマ写真たちにスポットライトを当ててみよう!と思いついて作ったのがこの新作「panoramountain」です。私が今まで登った山々の絶景パノラマ写真を30点以上おさめています。 山道具ではおなじみのカラビナを綴じ具として使っているのもポイント。 A4変型サイズ・フルカラー 65ページ 2,000円
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Fenêtre ronde romantique* / No.9 masa*
¥900
SOLD OUT
“Fenêtre ronde romantique”は、フランス語で“ロマンチックな丸窓”。 「La mémoire」は通常のスクエアフォーマットフィルムで撮られた写真たちだったが、この作品には丸窓のフォーマットフィルムで撮られた写真がおさめられている。 フォーマットが丸くなっただけで、鍵穴の向こう側の世界を見ているような、不思議な気持ちにさせられる。いつもの風景が “Fenêtre ronde”の魔法にかかっているようだ。 素敵な丸窓を そっと覗くと 見えてくる景色は ロマンチック 世界で一枚だけの 特別な写真たち 13×18.5cm縦、28ページ、900円
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La mémoire / No.9 masa*
¥1,200
SOLD OUT
“La mémoire”は、フランス語で“記憶”。 最後のページに記されている通り、古く美しいものたちが、ポラロイドフィルムによって1枚1枚その姿を焼き付けられている。 ポラロイドは、シャッターを切ってからすぐプリントが飛び出す。しかし、すぐに像があらわれるわけではない。最初あいまいだった輪郭が徐々に明確になっていき、さっきシャッターを切った被写体が浮かび上がる。けれども、普通のカメラで撮っても同じようにはならない。不思議と、ポラロイドで撮られた写真は、ポラロイドでしかありえないのだ。 わら半紙のような紙の質感、時おりはさみこまれる薄紙、そこに押された愛らしいスタンプ。 ポラロイドにおさめられた古く美しいものたちが、masa*氏の手によってさらに美しいzineに昇華されている。 ---------------------------------------------------------- シャッターを押した瞬間から 浮かび上がるシルエット 時間をかけて ゆっくりと変化し続ける ポラロイドフィルムに 古いものたちの 記憶をとじこめて 13.5×18.5cm縦、40ページ、1,200円
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蓮に願う / No.8 金子美香
¥1,100
SOLD OUT
蓮の花は、ほかのどんな花よりも宗教的だ。 古来インドでは、蓮の花は聖なる花とされ、地母神信仰と結びつき、神聖なるものの象徴とされていた。また死後に極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想があり、「一蓮托生」という言葉の語源になっている。 寺で蓮を見つめることは、自分の人生を見つめること。 もっとも神に近い存在の花、蓮が何か語りかけてくるかもしれない。 ---------------------------------------------------------- 苦境や困難は 乗り越えるためにあると 仏教の教え 蓮の花を見る時間は 自分の人生を見つめているのかもしれない A5版縦、48ページ 1,100円
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其処ニアルヒカリ / No.7 伊藤 有子
¥1,000
シリーズ2冊目は「其処ニアルヒカリ」は、「そこにある光」だ。 1冊目「此処ニアルヒカリ」が、室内で身近に感じる光たちだったのに対し、2冊目の「其処ニアルヒカリ」は外で感じる光たちだ。樹々の木洩れ日、水面に反射する光、空に浮かぶ彩光、降り注ぐ日射し。もとは太陽の光たちなのだが、その見え方や光の量はまったく異なる。 当たり前のようにいつもそばにある光が、さらりと可視化されている。 11×15cm横、28ページ 1,200円
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此処ニアルヒカリ / No.7 伊藤 有子
¥1,000
写真でいうと2枚組と呼ぶべきか。シリーズ2作のうち1冊「此処ニアルヒカリ」は、「ここにある光」だ。 テーブルの上のティーカップ、置かれた植木鉢の花、ヨーロピアンな柄の絨毯、揺れるカーテン。 窓から差し込む光が、伊藤氏のすぐ身近にあるさまざまなものたちに降り注ぎ、影をつくる。 光の量がほんのわずかな写真の方が、不思議とより光を感じた。 11×15cm横、28ページ 1,200円
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アオをみる / No.7 伊藤 有子
¥1,200
エーゲ海の青、抜けるような空の青、モスクの屋根の青・・・ あちこちから目に飛び込んでくる青がまぶしい。白い壁に青い屋根、なんとも爽やかな街並みだ。 まるでジブリ映画の舞台のような、美しい街並みが綴られている。 ああ、いいなあこんな旅をしてみたい。この街をそぞろ歩きしてみたい。 きっとこんな場所に来たら、シャッターを切るのが忙しくてなかなか歩みが進まなそうだ。 ヨーロッパの写真が和綴じで綴じられているのがちょっと新鮮だった。 A5版横、32ページ 1,200円
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past landscape2020 / No.4 moritani kazusuke
¥2,000
SOLD OUT
past landscapeシリーズの新作。タイトル通り、2020年に撮られた写真たちがおさめられている。箱は前作より小ぶりになっていて、より宝物感が増している。前作よりも若干ライトな、明るめのカラーの写真も加えられていて、より身近な気持ちで眺められる写真が増えている。 本は、必ずしも本の形をしていなくてもよいのだ。 見ていると創作意欲が湧いてくる作品だ。 箱サイズ 11.8×10×2cm 2,000円
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past landscape / No.4 moritani kazusuke
¥2,000
past landscapeは過去の景色。つまり、moritani氏が今まで見てきた景色たちのパーツが、時系列も場所もばらばらに箱におさめられている。これらはきっと、いつ、どこで撮られたかはあまり重要ではないのだろう。この写真たちはmoritani氏の脳裏に焼きついた、すなわち彼の記憶なのかもしれない。 moritani氏の撮る写真は、全体的に少し暗めだ。退廃的な雰囲気とも言える。そしてこの作風がなんとも魅力なのだ。(私はこの作風のことを勝手に“moritaniフィルター”と呼んでいる) 彼の写真をコレクションしたくなる、そんなオブジェ的作品だ。 箱サイズ 21.7×16×2.4cm 2,000円
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étude / No.1 早苗 久美子
¥2,700
今を生きる我々にとって、2020年は忘れられない年になるだろう。正体不明の未知のウィルスは、老若男女問わず、世界中の人々に、多かれ少なかれ影響を与えた。 最初ウィルスの名前がニュースで取り沙汰されはじめたときは、正直対岸の火事のような気持ちだったが、それは間もなく先が見えない不安に変わった。緊急事態宣言が発令され、自宅待機を余儀なくされる日々。正直、私自身どのように過ごしていたのか、あまり記憶がない。 そんな中でも、日は昇り、鳥は歌い、虫はうごめき、風はそよぐ。 ウィルスに翻弄される人類にかまわず、季節は巡るのだ。 毎日をどう過ごしていたのか、自分が何を見ているのか。 それを再認識するかのように、早苗氏は彼女の愛機でシャッターを切る。 日々を生きることを、練習しなおしているかのような一冊。 ------------------------------- 2020年5月 明日どうなるかもわからない未来の不可実さに不安と焦りが募っていた。 足元の地面が崩れていくかのような、地に足のつかない感覚に危うさを覚えて、自分の生きている日常を自分の目でしっかり見つめなければ、と思った。 今を見よう。 自分の見たものを信じよう。 そう考えていた。 私はこの日々を覚えておきたいと思う。 この時、見つめていたものを。 いつだって自分の日常を生き続けているということを。 étude(エチュード):練習曲、下絵、習作、即興劇 A4変型 21×21cm、48ページ 2,700円
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森を抱く / No.1 早苗 久美子
¥2,200
「森」と「林」、この二つの言葉の違いをご存じだろうか。 樹木が生い茂り、生き物たちがそこに暮らすという条件としては同じだが、その誕生の仕方に決定的な違いがある。 前者は「自然にできた樹木の密集地」であるのに対して、後者は「人工的に作られた樹木の密集地」である。つまり、森は自然に生まれたもの、林は人工的に作られたものという解釈となる。(農林水産省の定義より) その森に憧れ、森を求め、森になりたいとさえ思うほどの、圧倒的な森への敬畏の念。 人の手が届かない、自然が作り出したからこそ生まれた森が内包する、生と死への惧れと尊びが、そこに映し出された被写体に透過されている。 森に抱かれるのではなく、森を抱く。 早苗氏の、生きてゆきたいという意思のあらわれのように思えた。 ------------------------------- 「森を抱く」 強い雨や焼けつくような日射しに豊かな葉を差し掛け、 大地を肥やし、水を湛え、生命を育み終末を受け入れる。 いつの頃からか、私は森に憧れ、森を求め、 森になりたいとさえ思うようになった。 それは“生命を内包する何か”への憧れでもあった。 同世代の友人の多くが母になっていく中、 私自身はどこか取り残されたような気持ちを感じるようになっていた。 継がれてゆく命のことを想う日々だった。 同じ頃、病を患い闘病する友人も相次いだ。 当たり前だけれど、誰も自分の命を諦めたりなどしない。 そこには、今を生きる命がある。 そんな中で、私は、 自分が命に対して何の役割を担っているのかわからず、 後ろめたさを感じていた。 命を生むこと、育むこと、そしていつか失われることさえも。 豊かな森を望みながら、 見知らぬ森を抱いて、私は生きる。 16×21.2cm縦 20ページ 2,200円