鶴見線という、知っている人は知っている、少々マニアックな撮影スポットをご存じだろうか。
鶴見から横浜・川崎市内の京浜工業地帯へ向かう短い路線で、昭和の雰囲気漂う無人駅・国道駅や、海の上にホームがある駅・海芝浦駅など、写真好きの心をくすぐる撮影ポイントがいくつも存在する。
きいろろさとる氏はその鶴見線を背景に、ポートレート写真を絶妙に織り交ぜながら、1冊のzineに仕上げている。写真はすべてモノクロで、鶴見線のレトロ感と相まって退廃的な雰囲気すら感じられる。
表紙のモデルの視線が印象的だ。
昔どこかに貼られていた昭和のポスターの、女優の眼差しにも似た錯覚を覚えた。
19.8×13.3cm縦 10ページ
ホッチキス中綴じ