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After the snow 長崎 春待ちひとり旅 2020 / No.20 金子 明美
¥1,000
ーダイヤモンド・プリンセス号が世間を騒がせていたころ、私は初めて長崎を旅した。天候は雪。まずはじめに向かった浦上の街を、足音を忍ばせるように静かに静かに歩いた。ー 金子氏が2020年2月に訪れた長崎の旅が当時のエピソードとともに写真で綴られている、いわば旅のエッセイzine。 雪の中、見学者が途絶えたグラバー邸は、静寂に包まれているかのよう。窓から差し込む光と、邸内のかつて使われていた家具たちとの共存が美しい。 いわゆる観光地なのに、そう思わせない写真が見事だ。 最後のページには、「My journey is not complete.」とある。 金子氏の旅はまだまだ続いていくようだ。 A5サイズ 44p 1,000円
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Pin-hole's / No.20 金子 明美
¥900
Pin-hole=針穴写真のこと。その針穴カメラで撮った写真を集めたzine。 針穴は文字通り、レンズの代わりに針の先ほどの穴を開け、そこを通った光で感光材料(フィルムや印画紙)に像を結ばせて写し取る。(デジタルカメラの場合は、感光材料の部分に当たるのが映像素子と呼ばれる部分。いわゆる何万画素云々のところ) 通常レンズがついているカメラで撮る写真は、ピントが合っているのが前提で、写っている被写体がくっきりはっきりしているが、ピンホールカメラで撮られた写真はそれが曖昧だ。いや、曖昧という言い方は適切でない。針穴カメラで撮られた写真には、その針穴から光が流れ込んでいる時間すらも写しこまれている。その少しの時間のゆらぎのようなものが、針穴写真独特のどこか懐かしい既視感を覚える写真につながるのかもしれない。 数百年も前に、今のカメラの原点として誕生した針穴カメラ。現在の進化したカメラに比べると同じカメラと思えないほどのシンプルな作りだが、それでもカメラはカメラだ。光がないと写真は撮れない。このzineを見ていると、そんなことを思い出す。 A5変型 14.8×14.8cm 24p 900円